日本には春夏秋冬をあらわす四季だけではなく、二十四の気という季節、さらに七十二もの候という季節があります。
季節の移り変わりとは、いつもの日々の、ふとした瞬間に、自然のリズムによりそう七十二候の訪れに気づくことかもしれません
鳥のさえずりで目をさまし、道ばたの野の花にふと目をうばわれ、青空を見あげるとそこには真っ白で大きな雲が浮かび、落葉を踏みしめる響きがかすかに耳に入る、人はそんな細やかなことを気づき、季節の移ろいを感じとっています。
冬至
降り積もる雪の下で、麦が芽を出すころ
地中や冬木立の枝先で植物は芽吹く力を育みます
千両万両 正月 柚子 雪風巻
小寒
地中では凍っていた泉が動きはじめるころ
春の七草 柊 鏡開き 臘梅
大寒
沢の水が厚く張りつめるころ
凍てつく地の下で、春の仕度が着々と進みます
南天 春隣 わかさぎ 節分